君は人間?それともAI?仲間に襲われる疑心暗鬼系サバイバルホラーゲーム『MIMESIS』デモ版プレイレポ | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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君は人間?それともAI?仲間に襲われる疑心暗鬼系サバイバルホラーゲーム『MIMESIS』デモ版プレイレポ

雨が降り始めたら――

連載・特集 プレイレポート
君は人間?それともAI?仲間に襲われる疑心暗鬼系サバイバルホラーゲーム『MIMESIS』デモ版プレイレポ
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『PUBG: BATTLEGROUNDS』などを運営するKRAFTONが販売し、ReLU Gamesが開発した新作協力型サバイバルホラーゲーム『MIMESIS』のデモ版を一足先にプレイさせていただきました。

プレイヤーたちは化け物がうろつく廃墟を探索し、金目のものを取って帰ってくるのが目的ですが、プレイヤーの中にいつの間にかAI制御の化け物が混ざり、襲い掛かってきます。

とはいえ、プレイする前の筆者はいくらAIが発達している昨今とはいえ、さすがにボイスチャットをしている相手を間違えることあるか?と疑ってかかっていました。さて、実際のプレイフィールはどうだったのか……詳しく語っていきましょう。

暗闇から歩み寄る、仲間の姿をした影――置いてけぼり注意のヒヤヒヤマルチプレイ体験

本作はいわゆる『Lethal Company』に代表されるようなマルチプレイヤー・サバイバルホラーゲームです。呪われた雨が世界を終わらせていく中、まだ動く古いトラムを見つけた生存者たちは、そこを拠点にして物資を探し回ることにしました。

この呪われた雨は「ミミーシス」という怖ろしい存在を生み出しました。ミミーシスは生存者たちの声や行動・記憶をコピーする化け物なのです。はたして、生存者たちはミミーシスを始めとする化け物たちから逃れながら、物資を集めて生き延びることができるのでしょうか?

ゲームがスタートすると、トラムが置かれている車両基地からスタートします。放射能混じりの雨を避けるために皆が完全防護にペストマスクを着けていてなんだか物騒ですが、ここだけは安全なので、チームメイトと交流を深めておきましょう。

手持ちのお金が100ドル。トラムの修理をするためのお金が190ドルなので、ちょっとばかり先立つものが必要です。自販機に使えそうなアイテムが売ってますが、とりあえずは手ぶらで探索に行ってみましょう。

ということで、トラムを走らせて放棄された研究所に着きました。ぞろぞろと降り、研究所へと入っていく4人のプレイヤーたち。皆同じ見た目で、誰が誰なのか判断がつきません。頭の上にプレイヤー名も表示されないのでだいぶ戸惑います(本作は近くの人とだけ会話できるゲーム内ボイスチャット機能がついているので、外部アプリを使っている人はそちらを切り、ゲーム内の機能だけで会話するのをオススメします)。

何はともあれ物資探しです。折れた傘だのキーボードだのという二束三文にしかならないごみを拾いつつ「あっちに行こう」とか「着いてきてる?」とか確認しながら深部へと進む一行。すると……

「あっちに行こう」

とどこかから自分の声がしました。

……あれ? ディスコードの音声切り忘れた? 配信とかしてたっけ? それとも俺の声を誰かが拾ってる?

なんだか妙だなと思いつつ、角を曲がると、その先に折れた傘を持っている人物がひとり。ん? さっき傘を回収したフレンドは俺の後ろにいたと思うんだが――

「うわああああー!!」

こ、こいつ、ミミーシスだ!

そう、ミミーシスはAIを駆使してプレイヤーの行動パターンを読み取り、ボイスチャットを録音・再生して、あたかも仲間であるかのように振る舞ってくるのです。

瞬殺されてしまった筆者はキルカメラでフレンドたちの様子を見守るしかできません。案の定、情報が錯綜してどうしたらいいかわからなくなり、皆順番にミミーシスに殺されてしまいました。

『MIMESIS』の洗礼を浴び、トラムへと戻された一行。なるほど、これがAIを駆使したホラーゲーム体験か……! とお互いの顔を見合わせます(えっと……本人だよね?)

とはいえ、ネタが割れりゃあ、どうってことはありません。その場にそぐわない喋りが流れたり、5人目のキャラクターが現れたりしたら逃げればいいんですから。何度か全滅しているとだんだんコツがわかってきて、ミミーシスやその他の化け物を避けながら金品を集められるようになってきました。

しかし、だんだんとAI側の録音が増えてくると……。

「じゃあ、次の部屋行くよー

「全員いるー?」

「ちょっと待って」

「左行くね」

「キーボードあった」

「次の部屋行くよー」

ミミーシスだー!

いや、ネタはわかってる、わかってるんですよ。でもね、中身のある議論をしているんじゃあるまいし、4人で同じゲームをやってたらね、誰が何喋ってるかなんてそんなにしっかり把握できませんよ! そもそも皆数分前から似たようなことしか言ってないんですよ!

というわけで、ものの見事にAIに騙されてしまい、パーティーは瓦解。命からがらひとりだけでも逃げ帰って、数ドル程度持ち帰れたらまだ良いほうです。ちくしょー! ただの録音だってのに……!

デモ版ゆえの気になる点も まだまだ粗削りなゲームデザイン

そんな具合で、AIが忍び込んでくるという仕掛けは面白くできている感じはしましたが、現段階のビルドではまだ気になる点も多く見つかりました。

ひとつは、アイテムのポップ率です。どういうテーブルで動いているのかはわかりませんでしたが、深く潜っても折れた傘一本として見つからないときがあり、そんな折に化け物たちと出くわしても失うものが少なく、ただ時間の無駄になっただけでした。もっと取捨選択する機会が増えて、失う怖さが増したらよりいっそう没入できそうです。

他には、キャラクターの死体に当たり判定があり、ドア付近でキャラが死ぬと一切の出入りができなくなってしまったり、AIが見つかってから襲われるまでが短いので疑心暗鬼を楽しむ時間が全然なかったりと、バグフィックスやバランス調整でどうにかなるポイントも多そうでした。まだデモ版ということもあるので、長い目で見ていきたいですが、AI部分以外もしっかりと作り込んでほしいですね。

AIを活用したホラーゲームと聞くと、本当に怖いのかと眉をひそめてしまいそうになりますが、なかなか面白い活用をしていて今後の展開が気になりました。皆さんも数分前の自分やフレンドの発言に踊らされてみてください!

なお、本作はSteam Nextフェスにも出展される予定なので、そちらも要チェックです。

ライター:各務都心,編集:みお

ライター/ 各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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編集/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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